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2004年から2009年まで更新していたブログ「今週のすぎやん」の内容を抜粋・修正し、ブログには書ききれなかった作者の思いや後日談なども新たに書き下ろしたエッセイ。

今さらフロッピーディスクを入手した話。

フロッピーディスク 仕事
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フロッピーディスクの思い出話。

CDやDVD、さらにUSBメモリーが登場するまでは、データ保存メディアの絶対王者だった、フロッピーディスク。
今から見れば、超非力なメディアです。スマホで撮影した写真1枚ですら、フロッピーディスクに入りません。
でも、インターネットなどまだなかった時代、多くの人が便利に活用していました。

一般的なのが3.5インチフロッピーですが、8インチ、5インチなど、いろいろあったんですよ。
今や、フロッピーディスクを見たことがないという人も多いでしょうねえ。
データを読み書きする時の「頑張って仕事してます」「もうすぐ終わります」的な独特な音に、懐かしさを感じる人もいるかも。

Floppy disk 2009 G1

ソフトをパソコンにインストールする時にも、かつてはフロッピーディスクが使われていました。
CDやDVDなら1枚で済みますが、フロッピーは保存可能容量が少ないですから、インストールディスクだけで複数枚あるのが当たり前。

それを、インストーラーの指示通り、順番に入れ替えていかなければならない。
読み込み速度も速くはありませんので、インストールに時間がかかるかかる。
ソフトによっては、インストールだけで、1日仕事。時間泥棒です。

最後に入れたフロッピーが読み込みエラーなど起こして、インストールが異常終了、それまでの時間がパーになり、作業者発狂、なんてこともよくありました。

デスクトップパソコンにもノートパソコンにも、かつては、フロッピーディスクドライブが標準搭載されていたものです。時代の流れは、切ないです。

フロッピーディスク
こんな感じで、パソコンの横に置いたり、机の引き出しに入れてましたよね。

今さらフロッピー

今や、電気量販店の店頭などでも、ほとんど見かけなくなったフロッピーディスクですが、古くからの機械をメンテナンスしながら、長年大事に使い続けているような工場などでは、まだまだ現役で使われていたりします。

私が長年仕事でお世話になっている会社(A社)も、フロッピーディスクを使って作業されている企業とお付き合いされています。

A社のお客様のフロッピーには、過去に作った製品データが保存されているのですが、特定の機械でしか使えない形式で保存されており、Windowsなどでは読めません。
WindowsPCで読めるようにするために、データを変換するソフトをA社は作られたのですが、私もそのソフトの動作テストをすることが、まれにあります。

そんなわけで、私も未だに、数枚のフロッピーディスクと、外付フロッピーディスクドライブを所持しています。

フロッピーディスクは消耗品ですので、突然お亡くなりになってしまうことがあります。
手持ちの残り枚数がわずかになってきたので、念のために予備がほしいなと思い、ネットショップで確認してみたら、10枚で3,000~4,000円という高すぎる価格にびっくり。

>>試しにAmazonで価格を見てみる

もっと安いのはないかと思い、ヤフオク!で検索してみたら、中古のフロッピーディスクがたくさん見つかりました。
あれこれ物色し、状態のよさそうな物を落札。12枚で送料込み600円。全額Tポイントで入手。

フロッピーディスク
落札したフロッピーディスク。 外観の状態もよくて、大満足です。

本当は数枚だけでよかったのですが、我が家に来て不機嫌になるディスクもあるかもしれないと思い、この出品物を選びました。
案の定、1枚だけ読み書きできないものがあったのですが、11枚合格なら万々歳です。

なぜ思いつかなかったのか。

「ヤフオク!でフロッピー落札した。安かってん」とダンナに自慢すると、彼はちょっと絶句。

「フロッピー? 何で今さら?」

私がフロッピーを使った作業をしていることを知っている彼、その必要性についてはすぐ理解してくれたのですが、その後に彼が発したひとことに、私は倒れそうになりました。

「フロッピーやったら、ぎょうさんあるのに・・・」

IT業界に30年以上在籍している彼、様々な資料や媒体を数多く保管しています。当時の資料や知恵を、今でもたまに参考にしたり、時に役立つ時もあるらしいです。
当然フロッピー全盛時代も経験しているので、今でも実家に残しています。

「昔はインストール用のフロッピーディスクが、ソフトにもマシンにも必ず付いてた。中古やけど、フォーマットしたらまだ使えるはずや。言ってくれたらよかったのに」
「あああああ、そうやんな。持ってるよな。なんで私、気付かへんかったんやろう。あほやわー」

悶絶する私を見て、ダンナは笑ってました。

ダンナの物持ちの良さを嫌というほど認識しているのに、彼が所持するフロッピーも見せてもらったことがあるのに、なぜダンナへ確認することを思いつかなかったのか。
最後の最後に、残念な私が露呈してしまいました。

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