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2004年から2009年まで更新していたブログ「今週のすぎやん」の内容を抜粋・修正し、ブログには書ききれなかった作者の思いや後日談なども新たに書き下ろしたエッセイ。

あっという間に解決した駐車場トラブル。

機械式駐車場 びっくり
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少し前のこと。
外出先から車で自宅マンションに戻り、駐車場に入庫しようとしたら、私達が借りているスペースに車が入っています。
住人のどなたかが、おそらく間違えて入庫したものと思われます。

一瞬途方にくれていたダンナでしたが、すぐに大変なことに気付きます。

このままだと大惨事が起こる、と。


私達のマンションの駐車場は機械式です。

マンション内には複数の機械式駐車場がありますが、私達が借りているのは、昇降横行式(パズル式)タイプのもの。
駐車位置の番号を指定すると、パレットが上下左右に動き、車を出し入れできるタイプです。

昇降横行式(パズル式)
画像出典元:国土交通省『「機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドライン」の手引き』

機械式の駐車場には、構造上、車幅や車高の制限が設けられているのが一般的です。
私達の駐車スペースは、高さ的にハイルーフ車は入れられません。今回は上のパレットが横移動していたから、たまたま入庫できただけなのです。

もし機械が動き出したら、ハイルーフ車にパレットがぶつかり、車は大破しますし、駐車場も破損して動かなくなります。

このまま放置すれば、私達の駐車スペースがある区画を借りている、他の住人の方々も入出庫できません。
しかし、車の持ち主は不明。この日は休日で、管理人さんも不在。
マンション正面玄関のインターホンを通じて、1部屋ずつ確認していくしかありません。

車の持ち主が外出中で捕まらないかもしれないし、そもそもインターホンの呼びかけに出てくれない可能性もある。
前途多難ですが、ダンナはインターホン攻撃を決意。

私は荷物を持っていったん部屋に戻ったのですが、マンションの正面玄関の反対側入口にあるインターホンも使い、2人で手分けして問合せしたら早いのでは、と思いつき、すぐにマンション正面玄関へ。
私を見たダンナ、破顔一笑。

「誰が入れたかわかったわ」
「え、早!」

とりあえず下層階から順番に問い合わせようと、最初にインターホンを鳴らしたA号室の住人は、ダンナが何度かバイク置場で挨拶を交わしたことのある、顔なじみの方だったそう。
少し緊張が解けたダンナ、事情を説明し、駐車されている車のナンバープレート番号を伝えると、「もしかしたら、B号室の人かもしれへん」。
そのB号室のインターホンを鳴らすと、まさにビンゴ!

慌てて駐車場まで出てこられたB号室の方からは、何度も丁重な謝罪を受けました。
お子さん一家が帰省されるということで、B号室の方は、ハイルーフ車を入れられる空き区画を短期間だけ借りたのに、帰省したお子さんがうっかり私達の駐車スペースに駐車してしまった、とのことでした。
しかし入庫したご本人は、ご自分のお子さんと一緒に入浴中。出てきてくださった方は運転できない。
仕方なく、ダンナがおそるおそるハイルーフ車を動かし、事なきを得ました。

学生時代、ガソリンスタンドでアルバイトしていたダンナ、他人の車を運転することはある程度慣れていますが、今時の高性能ハイルーフ車のハンドルを握るのは初体験。人様の車を傷つけるわけにいかないので、「めっちゃ緊張した」と、後で言ってました。

それにしても、なぜA号室の方は、車の持ち主がわかったのか。
事情をお伺いすると、A号室とB号室のお子さん同士が、かつて同級生だったこともあり、元々両家は交流があったそう。B号室のお子さんは、結婚後、ナンバープレートに記載の都道府県に現在お住まいだと、A号室の方はご存じだったのです。

見知らぬ車が入庫していたことも、持ち主があっという間に見つかったことも、あたふたしている間に車の入出庫をされる方が他にいなかったことも、全て偶然で幸運でした。

驚きの連続でしたが、何事もなく無事に解決してよかった。

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